犬の肛門周囲腺腫
肛門周囲腺腫 | 肛門周囲腺は皮脂腺の変化したものです。犬の肛門の周囲には3種の特殊に分化した腺があり、その中で最も重要なものが、一般に皮脂腺が変化したと言われる肛門周囲腺です。門周囲腺から発生する癌・腫瘍は犬の癌腫瘍の中で非常に頻度の高い腫瘍の一つで、高齢の去勢していない雄の犬に多く見られ、雌はごくまれに発生する様です。 雄の肛門周囲腺腫の多くは良性で、雌は悪性の癌がほとんどです。 |
症状 | 化膿・出血・膨らみ等が見られます。 又、進行した状態になると、排便異常(便が出にくい便が変形)も見られます。 |
原因 | 雄性ホルモンが関与しているため、去勢した犬の癌発生率は低く、逆に性ホルモンが多量に分泌される副腎皮質機能亢進症では、雌でもこの癌腫瘍が見られることがあります。 |
対処法 | 詳しい触診・レントゲン検査・血液検査・尿検査・超音波検査・組織病理検査等が行われる様です。 摘出手術と去勢手術が主に行われ、場合によっては、化学療法や放射線療法により腫瘍を小さくしてから手術を行うことがある様です。 良性でも悪性に変化することが多いと言われています。 |
補足 | 犬の肛門周囲腺腫の補足説明 8歳以上の去勢をしていない雄イヌによくみられる腫瘍です。イヌの肛門周辺にできる腫瘍の80%がこの肛門周囲腺腫で、ほかには、肛門周囲腺癌、肥満細胞腫、平滑筋腫などかあります。 一つだけできることも、複数できることもあり、通常は硬く、盛上がっています。 イヌが、舐めたり掻いたりすることによって、傷になりやすく、出血が起こったり、外傷などを受けると潰瘍となり、ときに激しい出血を起こすことがあります。 肛門周囲腺腫の治療は、外科的切除によって行いますが、進行して肛門全局に腫瘍か及んだ場合は、肛門周囲組織を全切除しなければなりません。 なお、切除後に腫瘤が発生することがありますが、発生した腫瘤は再発ではなく、隣接部分から生じた新しい腫瘍です。 |
病気辞典について
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